9日に福井市で開かれた第48回北陸アンサンブルコンテストでは、小中高のほか大学や職場・一般の各部門に60団体が出場した。その中で最も活躍が光ったのが、富山県勢だった。
小学生部門で金賞を取り、最優秀賞にも輝いた高岡市立野村小の打楽器三重奏は、息の合ったトリオで1台のマリンバを演奏。柿原永奈さん(6年)は「4年生の2人とは20センチの身長差があるので、たたく力の加減や、ばちの高さを工夫した。楽しく演奏できてよかった」と振り返った。
中学生部門では、射水市立小杉中のフルート四重奏がトップバッターで演奏。「他を圧倒する演奏でかましてやろう!」と緊張をはねのけ、金賞・北陸代表に選ばれた。分家結子さん(2年)は「最高の演奏ができました! 本番では思いが入りすぎて大きく体を動かしすぎたけど」と笑顔。
同じく、金賞・北陸代表に選ばれた砺波市立庄西中の打楽器三重奏の横田優介さん(2年)は、マリンバソロで演奏を率いた。演奏後、他の2人のメンバーに「楽しんで演奏できた? ならよかったじゃん」と声をかけた横田さん。実は仲間に普段しないようなミスがあり、それを気遣う言葉だった。横田さんは「もっとできると信じて、さらに演奏を磨いていきたい」と誓った。
高校部門で金賞・北陸代表に選ばれたのは、富山南高のサクソフォン四重奏と、高岡商高のクラリネット五重奏。富山南高のソプラノサックスの田中椛乃(はなの)さんは「びっくりなんですけど、ここまで来たらてっぺん取りたい! 演奏でお世話になった人たちに感謝の気持ちを伝えたい」。
深く豊かな音色で観客をひき付けた高岡商高の南部乃愛(のあ)さん(2年)は代表選出が決まると、目にうれし涙を浮かべていた。